同じ職種同士の対談を通して、博報堂と博報堂DYメディアパートナーズのカルチャーをお届けします。
今回登場するのは、メディアプロデュース職のふたり。
「粒ぞろいよりも、粒違い」、「共創する文化」をカルチャーに持つ我々の会社で働く自分をぜひ想像しながら読んでください。

メディアプロデュース職のミッションは十人十色
髙桑は在京キー局の担当としてテレビCM枠の買い付け業務などに携わる一方、大塚はクライアントの課題発見から、SNSキャンペーンの設計、WEB動画やイベントの制作など、ラジオ放送局の持つリソースを立体的に活用するような幅広い業務に取り組んでいる。同じメディアプロデュース職でも全く異なる業務を担う同期。ふたりの心に宿る仕事への思いとは?
髙桑「僕らは対外的には同じメディアプロデュース職だけど、向き合うメディアも違えばミッションも違う。まったく別の仕事をしているよね」
大塚「髙桑はテレビ局担当として広告枠を買い付ける仕事などをしているし、僕はラジオ担当としてクライアントと向き合いつつ、広告制作やイベント企画、番組制作にまで携わらせてもらっているからね」
髙桑「他の仕事に例えるなら、僕が土地を買い付けてお客さんに紹介する『不動産業』だとすると、亜斗夢は、その土地を活用してどんなビルを建てるか企画したりプロデュースしたりする『不動産デベロッパー』みたいな仕事かもね。違う?」
大塚「確かに、クライアントの宣伝部や商品開発担当の方々のお話を聞かせていただきながら、放送局の営業・制作担当の方々、動画やイベントの制作会社の方々とやりとりするっていう意味ではそうかもしれないけど、必要とあれば撮影現場で機材を運んだり、タレントさんにカンペを出したりすることもあるから、工事現場の『現場監督』的な仕事もやるよ?」
髙桑「本当、亜斗夢は何足のわらじを履いているんだっていうくらい、いろんなことをやってるよな」
大塚「よく言われる(笑)。テレビもラジオも『マス4媒体』(テレビ、ラジオ、新聞、雑誌を主とする4つのメディアの総称)で括られているけど、ラジオは情報を届ける力も、売上規模もテレビと比べるとそんなに大きくはないから、ビジネススキームもつくるし、企画やディレクションはもちろん、雑用だって率先してやる。クライアントや媒体社に価値を届けられるなら何でもやろうって決めて愚直に続けていたら、あちこちから声をかけてもらえるようになって、いまみたいな働き方になったんだ」
髙桑「面白いのは、僕と亜斗夢に限らず、ほとんどのメディアプロデュース職の働き方や結果の出し方が違うってことだよね」
大塚「十人いたら十人ともミッションや仕事内容が違ったりするからね。本当に働く人の個性や意志が表れやすい職種だと思うよ」
髙桑「クライアントや博報堂、媒体各社との間に立って成果を出すって意味では、全員が同じ山を登っているわけだけど、担当するメディアとの向き合い方や距離感によって、山の登り方も背負う装備も採るべきルートもまったく違うもんなあ」
大塚「この多様性こそが、博報堂DYメディアパートナーズに求められている提供価値の幅や深さを如実に示しているんだろうね」

関わるすべての人に価値を届ける難しさと喜び
大塚「この仕事で改めて思うのは、自分ひとりでは何もできないってこと。クライアントや媒体社、協力会社など、本当にたくさんの人とのつながりがあって、はじめて自分の介在価値が発揮できるってこと。テレビ局担当もそういうところあるでしょ?」
髙桑「確かに。そもそも広告業って人と人をつなぐのが仕事。自分ひとりでできることなんて、本当に限られているって思うよ。テレビCMの枠は有限だから『欲しい』と手を挙げたからって、繁忙期に申し込みが集中すると買えないこともある。テレビ局の担当者と毎日連絡を密に取り合って、信頼関係を紡いでいたからこそ通せる無理もあるわけだから、やっぱりより良い人間関係を築くことが、局担当のメディアプロデュース職の必須条件になるよね」
大塚「もちろんビジネスモデル上、機械的に決まる部分もあるし、変えがたい部分はあるのは確かだけれど、その隙間を縫って交渉したり提案したりしながら、状況を変えていくことに面白さがあるし、僕らの腕の見せどころっていうのもあるしね」
髙桑「そうそう。だからといって博報堂DYグループの都合・損得だけを追求するだけじゃ当然ダメで。クライアント、媒体社に適う『三方良し』を実現してはじめて成り立つビジネスだから、そのバランスを取るのは難しいなっていつも思う。とくに亜斗夢の場合は、制作プロダクションや芸能事務所、イベント会社なんかも関わるじゃない?人間関係を良好に保つのはさらに大変だよね」
大塚「『三方良し』じゃなくて『多方良し』って感じかもね(笑)。それだけ関係者がいると、あちらを立てれば、こちらが立たないこともあるから、機転がきかないと務まらないし、相手に信頼されないと仕事にならない。結果を出すには、その苦労が何よりも大事かもしれないなって思うよ」
髙桑「関係値が良好でないと言うべきことも言えないし、必ずしも懐の話で解決出来ることばかりじゃないから、相手が何を求めているか汲み取る力とか、その期待に応える熱意とかがやっぱり大事になってくる。ミッションや立場は異なるとしても、人が好きじゃないと務まらないのがこの仕事なんだろうね」

人の気持ちを汲んで動ける人にこそ選んで欲しい
大塚「急に変なことを言うようだけど、髙桑たちがテレビCMでしっかり収益を上げてくれているからこそ、自由に仕事が出来るんだなって思うときがあるんだよ」
髙桑「どうしたの、突然(笑)」
大塚「いや、だってそうじゃない?僕らがいろいろなメディアを活用して新しいビジネスモデルやビジネススキームに挑戦させてもらえるのも、テレビCMっていう、会社の屋台骨を支えるしっかりした収益基盤があるからであって、そうでなければここまで自由にはできないと思って」
髙桑「確かに事業単位で見るとそうかもしれないけれど、任されている分野が違っているだけだよね。亜斗夢はラジオっていうメディアとコンテンツの魅力を最大限に引き出すために面白いことを仕掛けるのが仕事。僕らはどちらかといえば、テレビの歴史がはじまって以来、先輩方が築き上げたテレビCMっていうサービスのど真ん中にドシッと構えて、最後まで責任を持ってやり抜くのが仕事。広告会社は“新旧ないまぜ”の仕事があるってことは、多くの学生さんにも知って欲しいよね」
大塚「そうだね。テレビもラジオも古いメディアって言われることもあるけど、その最前線で闘っている僕ら自身、日々新しいチャレンジもさせてもらってるし、まだまだやりたいことはたくさんあるよね」
髙桑「確かに。テレビを筆頭にマス媒体の影響力ってまだまだ強いなって思うんだよね。最近でも、情報番組で紹介したり、ドラマのロケ地になったりした飲食店に、放映翌日から大勢の人が訪れたりするわけでしょ。そう思うと、広告会社が働きかけることで、媒体社に収益をもたらす可能性はまだまだあると思うんだ。亜斗夢がラジオの世界でやっているのもまさにそれだよね。テレビっていう巨大メディアに携わる1人として、いつか亜斗夢みたいな仕事をしてみたいって思うよ」
大塚「テレビはラジオより大きなメディアだから、広告会社がビジネスモデルの変革に関わらせていただくにしても一筋縄じゃいかないっていう現実はあるだろうけどね。でも、スマートフォンでテレビ番組を観るような新しい視聴文化も定着しつつあるから、チャンスはいつか必ず来るはず。僕自身は、どっちのメディアが新しいとか古いとかって議論は意味がないと思っていて、どんな局面でも、どんな相手であっても、関係者に価値を届けたいって思っている」
髙桑「変化が激しい時代だからこそ、新しいチャレンジも大事だし、クライアントのため、媒体社のため、ひいては生活者のために頑張ろうっていう骨太な情熱や素直さを持った人が必要だよね」
大塚「冒頭でも言ったけれど、僕ら広告会社は人と人、ビジネスとビジネスをつなぐのが仕事。まずは正確に課題を見つけて、その課題を関係者と分かち合い解決することが求められている以上、良い仕事をしようと思ったら、相手に対する興味やバランスの良いコミュニケーション力が欠かせない。髙桑が言うように、僕も情熱や素直さを持ち合わせた人と働きたいし、そういう地味で泥臭い部分に共感してくれる人が来てくれたらうれしいね」
髙桑「広告会社は一見華やかそうな世界に見えるけど、その背後には大勢の人の思いや努力が詰まっている。どんなに時代が変わっても、きっとそこだけは変わらない。僕自身もその一員としてこれからも努力していきたいし、志を同じくする人たちと働きたいな」
大塚「人の気持ちを汲んで動ける人。そんな思いを持った人にこそ、うちを選んで欲しいなって思うね」

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