interview 1
国際学生寮の寮長とピアニストが同期として出会った
なぜ広告会社に入社しようと思ったのですか?
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尾家
学生時代は大学の国際学生寮で暮らしていました。寮といっても800人くらいの規模で。そこで寮長として、互いの文化がわかる交流イベントを開催したり、寮内新聞で学生を紹介したり。そういう企画をずっとやっていたので、いろんな人と関わって、さまざまな発信をするのが楽しいなと思ったのが広告会社に興味を持ったきっかけです。 -
橋本
私は3歳から大学を卒業するまで、ずっとピアノをやっていました。1日10時間くらい1人でスタジオにこもっているので、人と関わったり、部活で上下関係を学んだりという機会も本当に少なくて。社会性も何も身についてなかったんです。20年やって、やり切った感もあったので、そろそろ社会に出たいなと。
当時は何かやりたいっていう明確なものもなかったので、手当たり次第50社くらいエントリーして、内定をもらったうちの1社が博報堂/博報堂DYメディアパートナーズでした。
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尾家
入社当時、「某大学出身で、ピアノがプロ級の子がいる」って噂が入ってきて。お堅いイメージがあったのですが、実際に会ったらフニャっとしていてギャップがあったのを覚えてます(笑)。
博報堂/博報堂DYメディアパートナーズに絞った「決め手」は何ですか?
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尾家
3年の時にインターンに参加して、より志望度が高まりました。他社のOG訪問もしたのですが、社員の方がみんな寄り添い型というか、一緒に考えてくれる感じがして。そこに魅力を感じたので1本に絞りました。 -
橋本
社員の方に会った時に「うちの会社にいそうだね」と言われたのが決め手だったんです。見ての通り、こんな感じなんで社交性がないんですけど「私がいていいんだ」という居場所をつくってくれた会社の懐の深さ。そこがいいなと思って入社しました。
interview 2
互いの領域をリスペクトし、二人三脚で歩む
おふたりが担当している仕事について教えてください。
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尾家
私はビジネスプロデュース職(以下、BP職)で、担当クライアントのさまざまなビジネスを進めていくにあたっての予算、スケジュール、クオリティをコントロールしながら、社内外問わずスタッフをまとめて進行する役割。業務はCMやイベントをつくる制作業務とテレビ番組の買い付けやデジタルメディアのプラニングなどの業務に分かれていますが、私は両方担当しています。 -
橋本
そうなんだ、すごいね! 尾家は、ヤング社長賞も取っていて優秀だよね。
私はストラテジックプラニング職(以下、STP職)として、戦略領域全般を担当しています。戦略といっても、事業戦略、ブランド戦略、マーケティング戦略、コミュニケーション戦略とかなり幅は広いです。例えば、クライアントとブランドパーパスを決めて、次に若者のインサイトに響くようなCMを考えて、その効果検証の調査まで。日々、さまざまな業務に取り組んでいます。
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尾家
STP職はいろんな案件に関わりますが、BP職は1つのクライアントにどっぷり向き合います。プロジェクトが大きな成果を出して商品が売れたとき、クライアントと一番近い距離で喜べるのが醍醐味。制作からメディアまで、全体を見られるところが面白いし、楽しいですね。 -
橋本
私は常にクライアントを10前後担当しています。業種も幅広くて、国の特殊法人から、エンタメコンテンツ、ネット系金融まで。DXソリューションデザインなどを担当する部署にも複属しているので、そこで社会課題解決プロジェクトにも携わっています。
あと、最近立ち上がった「HAKUHODO HUMANOMICS STUDIO(博報堂ヒューマノミクススタジオ)」にも編集員として参画しています。やるべきこと、勉強しないといけないことは途方に暮れるくらいあるんですが、その分、毎日刺激の多い職種に就いているなあという実感はあります。
互いの職種について、どのようなイメージがありますか?
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尾家
STP職のイメージは、制作業務の場合だと例えばCMのターゲットを決めて、市場のパイに合わせてデータを使って戦略を立てて、クリエイティブに落とし込むまでの道筋を立ててくれる人。単純に「面白いからいいね」じゃなくて、アイデアに説得力をもたらしてくれる。
クライアントから何か仕事の相談がきたとき、最初にSTP職を入れるかを判断するんです、そこが重要なので。ただ、同期だと相談しやすいというのはありますね。
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橋本
STP職が戦略を立てるときは、いろんな可能性があると思うんです。「解」がいくつかあるときに、窓口になってくれるのがBP職。「クライアントはこう思っているから、きっとこうだ」とか、「予算的に厳しいから、こっちがいいんじゃないか」とか、橋渡しをしてくれる存在です。机の上で考えているだけではわからないところは、BPがいないと成り立たないと常々思っています。
interview 3
刺激し合い、気軽に相談できる心地いい距離感
ズバリ、「同期の良さ」は何だと思いますか?
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尾家
実はお互いに、しょっちゅう会う別の同期がいます。明意ちゃんと会うのは、3カ月ぶりかな。 -
橋本
仲が悪いかというと結構いいんだよね(笑)。仲がいいと言っても、頻繁に会うだけが仲がいいわけではなくて、久しぶりでも違和感なく話せる仲の良さもある。同期というだけで、つながってる感はあります。グチとかも含めて、同期ゆえに何かを相談するとかもあるし。 -
尾家
同じ年次だから状況が一緒だし、深刻な感じじゃなくて気軽に相談できるいい距離感って存在かなと。同期のSTP職と一緒に仕事をしたこともあるんですけど、それまで話したことなかったけど、やっぱり同期だから安心感があって。 -
橋本
私も同期のクリエイティブディレクターと何人か仕事してる。同期だから言いたい放題(笑)。私は「この企画違うでしょ!」って言えるし、向こうは「橋本の戦略、筋が悪いよ」って言ってくるし。関係性ができているので、めちゃめちゃ、やりやすい。たとえ同じ職種でもライバル意識も全くないので、「あの人、こんな仕事してるんだ、すごいな!」と素直に思える。 -
尾家
刺激し合える関係というか。この歳になると「あの人優秀らしいよ」と同期の名前が上がってきて。また賞を取ってるとか、メディアに出てるとかね。 -
橋本
誇らしいよね。同期でお互いにサポートし合うことも多いし。尾家とは仕事で絡むことはないけど、今回「対談相手は誰がいい?」と言われて尾家を指名したんです。一番、話しやすいなと思って。 -
尾家
そうなの、ご指名だったの? あー、ありがたい(笑)。
interview 4
何者にでもなれるきみへ
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尾家
就活のときは「何で勝負するか」と考えてしまうと思うんですが「何者」ってもっと自然体のことだと思う。自分が楽しかったこととか、周りから言われていることに、自分で名づけるくらいの。「何者でなければ」と肩肘を張らなくてもいい。この会社では、どれだけ親しみやすいかが、どの職種でも大事なので。 -
橋本
逆に私は強烈な個性があったので就活のときは武器があったけど、いざ社会に出たら「何者」でもなくなった。
これはある方の受け売りですが、自分の軸はいまいるサークルに存在していて、そのサークルがずれたらコアも変わると。
だから、いまの環境で何者か決めつけるのはもったいない。その時々で、自分がしたいことや好きなことに素直になって、自分に向き合うことが大事じゃないかな。というのが一度、個性をなくした人間からのメッセージ。何者じゃなくても生きていけるよという話です(笑)。
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