ニューイヤー駅伝
TBSテレビ・山崎製パン
駅伝の熱狂を裏で支える
テレビ局とスポンサー企業をつなぐ仕事
毎年元日に群馬県で開催され、TBSテレビ(以下TBS)が約6時間にわたり全国で生中継する「ニューイヤー駅伝(全日本実業団対抗駅伝競走大会)」。実業団の日本一を決める国内最高峰の駅伝大会を、山崎製パンは30年以上にわたって冠スポンサーとして支え続けている。群馬県庁を発着点に7区間・合計100kmをランナーたちがタスキでつなぐこの大会。
博報堂は、この巨大なスポーツイベントの放送枠全てのセールスを引き受け、スポンサーの座組みの構築からメディアビジネスの設計、大会を通じたコミュニケーションのプロデュースまでも、一緒に支えてきた。広告枠の売り買いだけではなく、大会を形づくるパートナーとして、テレビ局と一緒に番組企画に携わり、クライアントの想いをコンテンツに反映させている。クリエイティブ、メディア、プロモーションを社内で連携させながら、総合的なプロデュースができるのが博報堂の強みだ。
時間に追われる年末の準備
開始ギリギリまで調整が続く
大会当日の最終準備は年末から始まる。現地・群馬に入り、沿道の看板や県庁内の展示を確認して周り、本番当日、大会が問題なく進行できるように現場を走り回る日々が続く。年末年始の休暇を挟むため、すべてのCM素材の納品を年内に完了させなければならない。生放送のため遅れは決して許されないというプレッシャーの中、メディアプロデュース職とビジネスプロデュース職が連携して進行を管理する。
そして迎える元日、約6時間の全国生中継。選手の通過タイムやレース展開は予測できない。「どのタイミングでどのCMを流すべきか」事前に予測したレース展開をリアルタイムで確認し、翌年にも活かしていく。お正月の風物詩として人々の記憶に定着している「ニューイヤー駅伝」は、裏側で汗をかき続ける人たちの仕事によって支えられているのだ。
テレビ局とスポンサーの間に立ち、元日の生放送という一発勝負に向けて全員で走り続ける「ニューイヤー駅伝」チーム。メディアもプロモーションも舵取りし、お正月の風物詩を支えるこのチームの中に「もしも自分がいたら」なんて、働く自分を想像しながら読んでみてください。
Member
谷川 一
ビジネスプラナー
2024年新卒入社(3年目)
小林 由佳
メディアAE
2019年新卒入社(8年目)
丸山 充
メディアAE
2021年新卒入社(6年目)
Interview1
コンテンツの根幹に関わる
メディアプロデュース
── 「ニューイヤー駅伝」における博報堂の役割を教えてください。
小林
博報堂は、TBSテレビ(以下TBS)が全国ネットで生中継している「ニューイヤー駅伝」の放送枠全体のセールスプロモーションを担っています。冠スポンサーの山崎製パンの他にも数十社のスポンサー企業を募り、放送に向けて準備を進めていくのが仕事です。私はメディアプロデュース職として、TBSに向き合うフロント担当として放送枠の調整やセールスを行っています。
丸山
同じくメディアプロデュース職で、今回は進行のメイン担当を務めました。山崎製パンの冠スポンサーとしての権利周りの準備やTBSとの交渉、その他スポンサーへのセールスなどを担当しています。TBSはテレビ局であると同時に大会を共催しており、「どういう大会にしていくか」という企画の根幹から一緒に携われるのが大きな特徴ですね。
小林
どのスポンサーにどう入ってもらうかの設計から、冠スポンサーとしての番組提供枠の構築まで、全体の画を描いていくのが私たちの仕事です。
谷川
私はビジネスプロデュース職(以下BP職)として山崎製パンを担当しています。メディアプロデュース職の小林さんや丸山さんと連携しながら、クライアントの意向を放送に反映させる調整はもちろん、現地での看板設置や県庁内の商品展示、サンプリングのディレクションなど、プロモーション領域も担当しています。
── メディアプロデュース職は、広告枠の売買をしているだけではないのですね。
小林
広告枠のセールスだけでなく、「テレビ局が持つコンテンツを活用して、スポンサー企業と一緒にどういう企画ができるか、放送を共に盛り上げていくか」を考えるのがメディアプロデュース職の仕事の本質です。テレビ局側も、それぞれ特色はありますが、TBSは特に「スポンサー様の課題を解決しよう」という姿勢が強いと思います。ですから、博報堂のTBS担当とTBSとの関係性は非常に重要になると思います。
丸山
今回のようなスポーツ案件に限らず私がTBS担当としてTBSの方とやり取りする中で驚いたのは、こちらの提案に対して「一緒にやろう」と本気で乗ってきてくれることです。年次が浅くても対等に意見を聞いてもらえる。その空気は、先輩たちが長年かけて築いてきた信頼関係があるからこそだと感じました。
谷川
私はBP職として大会全体を盛り上げられるように、いろいろな部署や協力会社を巻き込んでいます。たとえば、県庁内展示物のデザインは社内のクリエイティブチームと一緒に詰めていきますし、沿道の看板の設置や大会全体の企画運営はイベント運営会社と連携してディレクションしていきます。それと並行して、TBS担当のメンバーとは放送を通じた最適な届け方を検討するなど、領域は多岐にわたります。一つのスポーツイベントに対して、このように社内外の専門チームを結集し、一つの大きなプロジェクトを統合的に形づくっていくプロセスは、博報堂ならではのおもしろさだと思います。
小林
私は3年半前に今の部署に異動してきて、そこから3年間「ニューイヤー駅伝」を担当しています。同じ大会ですが、毎年スポンサーの座組みも変わりますし、TBSとの企画内容も進化しており、毎年新しい挑戦がある仕事です。
Interview2
上州の空っ風と生放送
元日の現場で流した「汗」
── このプロジェクトで一番汗をかいた瞬間を教えてください。
谷川
物理的に一番汗をかいたのは、大会の準備時期に山崎製パンさんと一緒に、各地で練習に励む出場チームのもとへ足を運び、製品の差し入れを行ったことですね。TBS系列の番組内で差し入れの様子を撮っていただいたり、山崎製パンさんの現地の工場に協力をいただいたり、各所調整は多岐にわたりましたが、実際に出場選手の方々と顔を合わせ、選手たちの大会にかける想いなど伺い、一層大会を盛り上げたいと思う気持ちが強くなりました。
小林
この仕事の醍醐味であり、同時に最も身が引き締まるのが、「元日の生放送」であることです。年末年始の休暇に入る前に、すべての納品物やCM素材の確認を終えなければなりません。進行がタイトな状況下では、まさに手に汗握るような(笑)独特の緊張感と向き合うことになります。
丸山
直前までの調整には本当に汗をかきました。他のスポンサーのCMをどの様な順番で組み込むか、提供クレジット(提供社の社名やロゴを表示・放送すること)にミスが無いかなど、生放送の中で秒単位で決まっていく事項を、TBSと各社の間に入ってギリギリまで交渉し続けました。たとえば提供クレジットの出し方一つとっても、「これはできる」「これはできない」を一つずつ詰めていく緻密な作業の積み重ねです。でも、その泥臭い事前調整があるからこそ、生放送でミスなく届けられる。無事に放送されたときの達成感は格別でした。
谷川
元日の朝、テレビで自分が携わった大会が全国に生中継されている瞬間は、とても特別です。今までの準備がすべてこの日のためにあったんだと思えるし、当日に流れるCM一つ、展示物一つにかけた時間が報われる瞬間ですね。
Interview3
お正月の風物詩として
人々の記憶に定着する誇り
── 長年続くプロジェクトですが、反響はいかがですか?
谷川
山崎製パンは30年以上冠スポンサーを務めていて、この大会が会社のアイデンティティの一部になっています。山崎製パンの社内でも、元日に「ニューイヤー駅伝」を応援するのはもう恒例行事になっているそうです。社員の方々がテレビの前で盛り上がっている姿を聞くと、自分たちが裏で汗をかいた仕事がクライアントの一体感にもつながっているんだなと、やりがいを感じますね。
小林
テレビ局とスポンサー企業の間に立ち、両者の視点を持って「どうすればもっとスポーツコンテンツの協賛価値を高められるか」を提案できるのが博報堂の強みです。クリエイティブ、メディア、プロモーションを社内で連携させて一気通貫でプロデュースできるからこそ、ここまで長く愛されるコンテンツに育てられているのだと思います。
丸山
先輩たちが30年以上かけて積み上げてきた信頼関係の上に、自分が立っているんだと実感しました。その信頼を引き継ぎながら、自分なりの提案で大会をさらに良くしていく。そのバトンを受け取った責任とおもしろさの両方を感じています。
── 最後に、学生の皆さんへメッセージをお願いします。
丸山
広告会社は、さまざまなステークホルダーの間に立って、みんなの意見を調整しながら一つの大きなものをつくり上げる仕事です。大変なことも多いですが、自分の仕事が世の中に出たときのインパクトと達成感は、他の業界ではなかなか味わえないダイナミックなものだと思います。
小林
自分の「好き」を仕事につなげられる場所です。私は元々テレビが好きで入社しましたが、好きな番組の裏側に関わり、それをビジネスとしてどう成立させるかを考えるのは本当に楽しいです。いろいろなことに興味を持てる人が活躍できる環境だと思います。
谷川
就職活動では、自分が「これをやりたい」と思う気持ちに素直になってほしいです。博報堂は、一人ひとりの個性ややりたいことを「おもしろいね」と受け入れてくれる会社です。ぜひ自分らしさを大切にして飛び込んできてください。
仕事の流れ
プロジェクトにおける職種の相関図
山崎製パン
ビジネスプロデュース職
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谷川
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ストラテジックプラニング職
クリエイティブ職
PR職
メディアプロデュース職
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小林
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丸山
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コンテンツプロデュース職
メディアプラニング職
1
企画・協賛の座組みの構築
TBSテレビが共催する大会の放送枠を博報堂が一括で引き受け、冠スポンサーである山崎製パンを中心に協賛の座組みを構築。番組の盛り上げ方や見せ方の企画をすり合わせる。
参加メンバー
2
準備・各所との調整
年末に向けて、各スポンサーのCM枠の割り当てや提供表示の調整、現地群馬での看板設置や展示物の手配など、メディアとプロモーションの両面で準備を進める。
参加メンバー
年末の冷え込みが進む中、現地の群馬で、テレビカメラに映る看板を一つずつ確認して回りました。クライアントと共に大会を盛り上げていくために走り回りました。
谷川
3
本番(元日・生放送)
約6時間にわたる全国ネットの生中継。選手の通過タイムやレース展開など予測不可能な事態にも対応すべく、当日は群馬県庁現地でチェック。
参加メンバー
年末の納品ラッシュを乗り越え、迎える元日の生放送。リアルタイムで現場と連携しながら、確実に協賛企業のメッセージを届けます。
小林
4
次年度への検証
視聴率やSNSでの反響、現地でのプロモーション成果などを検証。クライアントやテレビ局にフィードバックを行い、来年のお正月に向けた新たな企画の種を探る。
参加メンバー
30年以上続く大会だからこそ、毎年の検証と改善が次の熱狂につながります。「お正月の風物詩」であり続けるために、私たちも走り続けます。
丸山
※社員の所属、職種、その他の全ての情報は本記事掲載開始日時点のものであり、現在の情報とは異なる場合がございます。
「大会をどうつくるか」という、企画の設計段階から携わります。放送枠のセールスだけでなく、TBSと共にコンテンツの価値を最大化する道筋を描くのがメディアプロデュース職の役割です。
丸山