Member
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ストラテジックプラニング職
鷹野 翔平
イノベーションプラニングディレクター/サービスデザインコンサルタント
2011年入社
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ストラテジックプラニング職
野村 亮介
イノベーションプラニングディレクター
2008年入社
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ストラテジックプラニング職
大塚 亮一
イノベーションプラニングディレクター
2014年キャリア入社/2006年入社扱い
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ストラテジックプラニング職
山本 薫
イノベーションプラニングディレクター
2006年入社
Interview 1
研修プログラムをつくろうと思ったら
缶詰ができた
「みやげ備食」プロジェクトの始まりについて教えてください。
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山本
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大塚
その中で「外部知+結果に執着」という方針が決まって。Takramさんとの協業も、発想を社会実装にまでつなげるという目標も、芯をブラさずに行動した結果でした。
社会課題がテーマになったのはなぜですか?
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山本
普段のクライアント業務とは違い、自分たちの思いを実現できる場だからこそ、純粋に社会に役立つものを考えたいと思ったからです。
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野村
今回、Takramさんが普段使っているWEBコミュニケーションツールを活用してテーマ設定を進めたのですが、これが新しかった。まず、気になるテーマをそれぞれ書き込んで一覧で見られるようにする。そこに意見を重ねたり、分類したり、投票したりして集約するんです。アイデアの広げ方が仕組み化されている印象がありましたね。
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鷹野
社会課題の中でも防災に目を向けたきっかけは、あるアート作品でした。高い視座が必要なプロジェクトだったからこそ、社会を再定義するアートに着目しました。発生確率が高く、もし起きたらインパクトが大きいもの。それでいて多くの人が忘れがちなもの。それが災害だ。作品からそんなメッセージ受けとって着想したのが、「防災」というテーマでした。
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山本
時代の空気感もありましたね。東日本大震災からおよそ10年で、日本社会全体が防災に注目している時でした。だから話題性もあり、ブランドの影響力を効果的に伝えられるタイミングでもあったんです。
博報堂で社会課題に取り組むおもしろさはどんなところですか?
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野村
やはり構想の自由さです。ここまでフリーに手段を検討しながら社会課題に取り組めるのは、博報堂ならではだと思います。飲食でも、不動産でも、何でもできるんです。その分実際の販売など、社会実装までに距離があるのは難しい点でもありましたね。
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鷹野
それをつないだのが、博報堂の持ち味であるクリエイティブの力。「いいな」と思ってもらえたからこそパートナー企業が見つかり、クラウドファンディングで生活者の共感を得ることにも成功したのだと思います。
Interview 2
スケールの大きいお題だからこそ、
「この指とまれ!」の事業創造
「みやげ備食」と「Gift&Stock」の関係について教えてください。
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山本
「みやげ備食」は、これから日本全国に広げたいコンセプトです。その第1弾の商品として、東北の岩手缶詰株式会社と協業してリリースしたのが「Gift&Stock」です。
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大塚
鷹野くんもよく言っていたことですが、このプロジェクトは「この指とまれ」方式でした。先にクライアントがあり、課題を解決するという普段の業務とは逆に、まず課題解決のビジョンがあり、それに賛同してくれるパートナー企業を増やしていくという流れを大切にしました。それは特定のクライアントの課題を超えた、大きな社会課題をテーマに据えたことで可能になったことです。
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鷹野
ビジョンだけではなく、もう一歩踏み込んで「Gift&Stock」ブランドを先行して開発する「クリエイティブ投資」に挑戦したこともひとつの成果でした。僕たちが作ったブランドを生産パートナーにお貸しすることで、売上創出に貢献する新たなビジネスモデルを実現したのです。
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野村
実際は、コロナ禍で業績が苦しい会社も多く、パートナー探しは難航しましたね。けれども最終的には博報堂グループのネットワークを活かし、東北博報堂経由で岩手缶詰さんと出合うことができました。
Interview 3
好奇心を原動力に、
“よくばり”であれ
「みやげ備食」プロジェクトのメンバーの特徴や、プロジェクトの魅力をお聞かせください。
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鷹野
お互い普段は、全く違うチームに所属していて。常に一緒という感じではないです。
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大塚
鷹野くんとは前に仕事をしたことがあって、その時から「好き」が強いタイプだと思っていました。偏愛的というか。個性的なメンバーだからこそ、彼らのいいところを引き出したいと思ってやっていました。そもそも研修員に選ばれる時点で、優秀な人だという信頼はありましたね。
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野村
僕らはアイデア発想に強みがありましたが、実際にプロダクトに落とし込む経験は浅かったんです。だから、岩手缶詰さんがつくってくれたプロトタイプを初めて食べた時は嬉しかったですね。「コンセプトが形になってる!」と。実はリリースされた商品も微調整を加えただけで、ほぼその時のままなんです。最初からめちゃくちゃ美味しかった。非常時に食べるものだからこそ、気分が上がる美味しいものがいいですよね。
最後に、学生の皆さんへメッセージをお願いします。
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鷹野
世の中に感じる純真な思いを大切にしてほしいです。ふとした時におぼえる”違和感”を大事にし、誰よりも深く考えてほしいなと。そして、その思いを形にする場として博報堂/博報堂DYメディアパートナーズを使ってみてください。
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山本
「みやげ備食」はきれいなプロジェクトに見えるかもしれないけど、やっぱり大変なこともありました。困難にぶつかった時でも興味があることだったら、人任せにしないで自分で状況を打開しようと頑張れる方と一緒に働きたいですね。
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大塚
「何か一つ、やりたいことがなきゃいけない」と思っている方も多いかもしれませんが、実は博報堂には「いろいろやれたら楽しい」というよくばりが多いんです。だから、いろんなテーマや視点で物事を楽しめる人に向いていると思います。
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野村
何より大切なのは好奇心。能力や使命感、責任感じゃないと思うんです。好奇心が尽きなければ、絶対に結果がついてきますから。
元々は当時人材開発の部署にいた私が、ストラテジックプラニング職の研修委員にイノベーション領域の実践プログラムをつくりたい、とお願いしたことが始まりです。これまでのようにコミュニケーション周りのマーケティングだけでは新しい価値を生み出せないと思ったんです。