HAKUHODO HAKUHODO DY MEDIA PARTNERS RECRUIT

Gift&Stock

岩手缶詰

研修から始まった
事業創造への道

博報堂が起点となって「みやげ備食」プロジェクトがスタートした。目指したのは、防災備蓄品を贈り合う新たな行動習慣を、社会へ実装すること。博報堂がデザイン・イノベーション・ファームTakramとタッグを組んだ研修からブランド開発が始まり、2022年5月に第1弾となる商品「Gift&Stock」を発売した。

元々は、ストラテジックプラニング職向けに、新しい研修プログラムを考えるというミッションで動き出した「ゼミ」が原点にある。イノベーション分野の能力拡張には「外部知」が欠かせないとの思いからTakramとの共創を決め、プロフェッショナル同士の刺激的なやり取りを通じてコミュニケーションを設計していった。ゴールとして定めたのは、構想で終わらせずに、実際にアイデアを社会実装すること。徐々に研修は、社会課題を解決するプロジェクトとして動き出した。自社起点のブランドだからこそ、純粋に社会にとって必要だと思うテーマを追求し、定めたのが「食×防災」だった。

研修から始まった
事業創造への道

「非日常」のための備蓄食を
「日常」のものへ変える発想

社会的なテーマを、実際に世に根ざすものとして実装するには? およそ50ものアイデアを出すなかで選びぬいたのが、リサーチで見出された個人の防災対策・備蓄不足にアプローチする「みやげ備食」プロジェクトだった。お土産として「あげたくなる」から備蓄を広げられる。しかも、家に「おきたくなる」デザインだから習慣としても定着する。その後は、博報堂グループのネットワークを活用して生産パートナーを開拓。東北博報堂とも手を組み、復興支援のために、被災地域へ赴き、岩手缶詰株式会社とともに地元・東北産の食材を使用した魚介のリゾット「Gift&Stock」を開発・リリースした。博報堂ならではの発想力とクリエイティブの力が共感の和を広げ、構想から社会実装までを貫いた瞬間だった。

2022年3月11日から開始したクラウドファンディングを皮切りに、流通経路を開拓。ECはもちろん、アンテナショップや百貨店などへ販路を拡大し、半年で1万缶以上が生活者のもとへ届いた。これからも「みやげ備食」プロジェクトは、被災地とこれから被災するかもしれない生活者が手を取り合う、新しい社会の実現のために歩みを進める。

「非日常」のための備蓄食を
「日常」のものへ変える発想



社会課題に向き合う者

自主プロジェクトとして駆動する“部活のような”計画にもコミットする「Gift&Stockチーム」。社会課題に正面から向き合い、0から事業をデザインするこのチームの中に「もしも自分がいたら」なんて、ぜひ働く自分を想像しながら読んでみてください。

Member

  • ストラテジックプラニング職

    鷹野 翔平

    鷹野 翔平

    イノベーションプラニングディレクター/サービスデザインコンサルタント

    2011年入社

  • ストラテジックプラニング職

    野村 亮介

    野村 亮介

    イノベーションプラニングディレクター

    2008年入社

  • ストラテジックプラニング職

    大塚 亮一

    大塚 亮一

    イノベーションプラニングディレクター

    2014年キャリア入社/2006年入社扱い

  • ストラテジックプラニング職

    山本 薫

    山本 薫

    イノベーションプラニングディレクター

    2006年入社

Interview 1

研修プログラムをつくろうと思ったら
缶詰ができた

「みやげ備食」プロジェクトの始まりについて教えてください。

  • 山本

    山本

    元々は当時人材開発の部署にいた私が、ストラテジックプラニング職の研修委員にイノベーション領域の実践プログラムをつくりたい、とお願いしたことが始まりです。これまでのようにコミュニケーション周りのマーケティングだけでは新しい価値を生み出せないと思ったんです。

  • 大塚

    大塚

    その中で「外部知+結果に執着」という方針が決まって。Takramさんとの協業も、発想を社会実装にまでつなげるという目標も、芯をブラさずに行動した結果でした。

社会課題がテーマになったのはなぜですか?

  • 山本

    山本

    普段のクライアント業務とは違い、自分たちの思いを実現できる場だからこそ、純粋に社会に役立つものを考えたいと思ったからです。

  • 野村

    野村

    今回、Takramさんが普段使っているWEBコミュニケーションツールを活用してテーマ設定を進めたのですが、これが新しかった。まず、気になるテーマをそれぞれ書き込んで一覧で見られるようにする。そこに意見を重ねたり、分類したり、投票したりして集約するんです。アイデアの広げ方が仕組み化されている印象がありましたね。

  • 鷹野

    鷹野

    社会課題の中でも防災に目を向けたきっかけは、あるアート作品でした。高い視座が必要なプロジェクトだったからこそ、社会を再定義するアートに着目しました。発生確率が高く、もし起きたらインパクトが大きいもの。それでいて多くの人が忘れがちなもの。それが災害だ。作品からそんなメッセージ受けとって着想したのが、「防災」というテーマでした。

  • 山本

    山本

    時代の空気感もありましたね。東日本大震災からおよそ10年で、日本社会全体が防災に注目している時でした。だから話題性もあり、ブランドの影響力を効果的に伝えられるタイミングでもあったんです。

博報堂で社会課題に取り組むおもしろさはどんなところですか?

  • 野村

    野村

    やはり構想の自由さです。ここまでフリーに手段を検討しながら社会課題に取り組めるのは、博報堂ならではだと思います。飲食でも、不動産でも、何でもできるんです。その分実際の販売など、社会実装までに距離があるのは難しい点でもありましたね。

  • 鷹野

    鷹野

    それをつないだのが、博報堂の持ち味であるクリエイティブの力。「いいな」と思ってもらえたからこそパートナー企業が見つかり、クラウドファンディングで生活者の共感を得ることにも成功したのだと思います。

Interview 2

スケールの大きいお題だからこそ、
「この指とまれ!」の事業創造

「みやげ備食」と「Gift&Stock」の関係について教えてください。

  • 山本

    山本

    「みやげ備食」は、これから日本全国に広げたいコンセプトです。その第1弾の商品として、東北の岩手缶詰株式会社と協業してリリースしたのが「Gift&Stock」です。

  • 大塚

    大塚

    鷹野くんもよく言っていたことですが、このプロジェクトは「この指とまれ」方式でした。先にクライアントがあり、課題を解決するという普段の業務とは逆に、まず課題解決のビジョンがあり、それに賛同してくれるパートナー企業を増やしていくという流れを大切にしました。それは特定のクライアントの課題を超えた、大きな社会課題をテーマに据えたことで可能になったことです。

  • 鷹野

    鷹野

    ビジョンだけではなく、もう一歩踏み込んで「Gift&Stock」ブランドを先行して開発する「クリエイティブ投資」に挑戦したこともひとつの成果でした。僕たちが作ったブランドを生産パートナーにお貸しすることで、売上創出に貢献する新たなビジネスモデルを実現したのです。

  • 野村

    野村

    実際は、コロナ禍で業績が苦しい会社も多く、パートナー探しは難航しましたね。けれども最終的には博報堂グループのネットワークを活かし、東北博報堂経由で岩手缶詰さんと出合うことができました。

Interview 3

好奇心を原動力に、
“よくばり”であれ

「みやげ備食」プロジェクトのメンバーの特徴や、プロジェクトの魅力をお聞かせください。

  • 鷹野

    鷹野

    お互い普段は、全く違うチームに所属していて。常に一緒という感じではないです。

  • 大塚

    大塚

    鷹野くんとは前に仕事をしたことがあって、その時から「好き」が強いタイプだと思っていました。偏愛的というか。個性的なメンバーだからこそ、彼らのいいところを引き出したいと思ってやっていました。そもそも研修員に選ばれる時点で、優秀な人だという信頼はありましたね。

  • 野村

    野村

    僕らはアイデア発想に強みがありましたが、実際にプロダクトに落とし込む経験は浅かったんです。だから、岩手缶詰さんがつくってくれたプロトタイプを初めて食べた時は嬉しかったですね。「コンセプトが形になってる!」と。実はリリースされた商品も微調整を加えただけで、ほぼその時のままなんです。最初からめちゃくちゃ美味しかった。非常時に食べるものだからこそ、気分が上がる美味しいものがいいですよね。

最後に、学生の皆さんへメッセージをお願いします。

  • 鷹野

    鷹野

    世の中に感じる純真な思いを大切にしてほしいです。ふとした時におぼえる”違和感”を大事にし、誰よりも深く考えてほしいなと。そして、その思いを形にする場として博報堂/博報堂DYメディアパートナーズを使ってみてください。

  • 山本

    山本

    「みやげ備食」はきれいなプロジェクトに見えるかもしれないけど、やっぱり大変なこともありました。困難にぶつかった時でも興味があることだったら、人任せにしないで自分で状況を打開しようと頑張れる方と一緒に働きたいですね。

  • 大塚

    大塚

    「何か一つ、やりたいことがなきゃいけない」と思っている方も多いかもしれませんが、実は博報堂には「いろいろやれたら楽しい」というよくばりが多いんです。だから、いろんなテーマや視点で物事を楽しめる人に向いていると思います。

  • 野村

    野村

    何より大切なのは好奇心。能力や使命感、責任感じゃないと思うんです。好奇心が尽きなければ、絶対に結果がついてきますから。




仕事の流れ

  • 1

    研修プログラムからプロジェクト化

    2020年、ストラテジックプラニング職を対象にした研修プログラム開発を研修員メンバーで行うことに。「イノベーション領域」の担当となり、プログラム検討を開始する。イノベーションに必要なのは“外部知”であるとし、デザイン・イノベーション・ファーム「Takram」との共創で、開発を推進。
    その後、社会課題を起点として、未来を創造するプログラムとして設計し、ビジョンの提示だけではなく社会実装までを含めたビジネスに昇華。

    参加メンバー

    ストラテジックプラニング職

    • 鷹野 翔平
    • 野村 亮介
    • 大塚 亮一
    • 山本 薫

    素晴らしいメンバーでプロジェクトを始められてワクワク!

    鷹野

    鷹野

    新しい試みだったのでどう着地するのか、最初は楽しみ半分不安半分でした。

    山本

    山本

    どうなるかわからないけど、前例のない取り組みだからおもしろくなりそう!

    野村

    野村

    ゼロから業務を作っていけるのは楽しそう!

    大塚

    大塚

  • 2

    クリエイティブ投資

    生活者や企業の賛同を獲得できて、事業性のある社会テーマを探索。博報堂×Takramメンバーによる頭脳戦を経て「災害対策」をメインテーマに決める。続くコンセプト開発では、防災の基本である食料の備蓄に着目。地域の特産品を備蓄食としたお土産で、災害に強い社会と復興の後押しをする、「みやげ備食」を開発。

    参加メンバー

    ストラテジックプラニング職

    • 鷹野 翔平
    • 野村 亮介
    • 大塚 亮一
    • 山本 薫

    これまでにはない新しい防災へのアプローチを!

    鷹野

    鷹野

    Takramさんとの協業は学びがたくさんありました。

    山本

    山本

    ありそうでなかったコンセプトを生み出すところは、いちばん醍醐味を感じる!

    野村

    野村

    新しいコンセプトで社会課題の解決に貢献できそうでワクワクする!

    大塚

    大塚

  • 3

    協業先開拓

    東北博報堂と連携。プロダクトのプロトタイプを準備し協業先の開拓を進めるなか、岩手缶詰へアプローチしたところ快諾、商品開発をしていくことが決定した。岩手缶詰より提案を受けた開発商品は「魚介リゾット缶」。

    参加メンバー

    ストラテジックプラニング職

    • 鷹野 翔平
    • 野村 亮介
    • 大塚 亮一
    • 山本 薫

    ビジネスプロデュース職

    • Other
    • Other

    クリエイティブ職

    • Other

    素晴らしい協業先が見つかって本当によかった!!

    鷹野

    鷹野

    岩手缶詰様はもちろん、協力してくれた東北博報堂にも大感謝!

    山本

    山本

    その業界を支えるものづくり企業のチカラに感服しました!

    野村

    野村

    心強い味方を得られて嬉しかった!

    大塚

    大塚

  • 4

    社会実装

    岩手缶詰の担当者などから震災時の話を伺い、社会のニーズをとらえながら、プロダクトや販売施策なども含めてトータルプロデュース。「みやげ備食」の構想を体現したブランド「Gift & Stock」を立ち上げる。

    岩手缶詰と共同開発した「魚介リゾット缶」3種を2022年3月、クラウドファンディングで第1弾商品として発売開始。他のチャネル開拓も推進し、ECはもちろん、アンテナショップや百貨店などでも販売も実現。開始半年で1万缶以上を販売した。

    参加メンバー

    ストラテジックプラニング職

    • 鷹野 翔平
    • 野村 亮介
    • 大塚 亮一
    • 山本 薫

    ビジネスプロデュース職

    • Other
    • Other

    クリエイティブ職

    • Other

    いよいよ世の中に届けられる!多くの人に手にとってもらえますように・・・

    鷹野

    鷹野

    多くの人の協力で形にできました。少しずつでも日本の備蓄意識を変えていきたい。

    山本

    山本

    少しずつながら世の中に商品や情報が伝わっていくのを噛みしめて実感。

    野村

    野村

    少しでも多くの人に手に取ってほしい。

    大塚

    大塚

  • 5

    ソリューション化

    社会課題起点での事業開発支援プログラム「Social Incubation Challenge」を発表。横展開可能なソリューションとして、今後もさまざまな企業との協業・事業開発を模索し、ビジネスの成長を図る。

    参加メンバー

    ストラテジックプラニング職

    • 鷹野 翔平
    • 野村 亮介
    • 大塚 亮一
    • 山本 薫

    この仕組みを使って、さらなる社会課題解決に繋げたい!

    鷹野

    鷹野

    ひとときのプロジェクトで終わらせないことが更に難しい壁、、!

    野村

    野村

    プロジェクトに共感してくれる、もっと多くのプレーヤーと協業したい!

    大塚

    大塚

※社員の所属、職種、その他の全ての情報は本記事掲載開始日時点のものであり、現在の情報とは異なる場合がございます。

ビジネスプロデュース職

人や会社を繋ぎプロジェクトをデザインする、チームのリーダー。
社内外の最前線に立ち、クライアントの課題や社会課題を発見し、チームのリーダーとして、プロジェクトを推進・デザインする。クライアントの真の課題をパートナーとして共に見つけ出し、社内外のスペシャリストを編成したチームを作り、課題解決をリードする。仕事全体の設計やプロセス、収益管理など全てをデザインして、仕事が生まれるところから、仕事が世の中に出ていくところまで、一気通貫で推進していく。

ストラテジックプラニング職

調査や分析からマーケティング企画立案を担う戦略家。
市場調査や生活者の調査・分析を通じてクライアントのマーケティング課題を解決するための戦略を導き出すチームの頭脳。社内では「ストプラ」ないし「マーケ」とも呼ばれている。生活者の視点に立って、外側からクライアントや市場を分析することで世の中に響くコミュニケーション戦略を発見する。

クリエイティブ職

コミュニケーション領域の構想・発想・実装を担う戦術家。
クライアントの課題解決のために、生活者との様々な接点において、想いをカタチにして生活者の心を動かすアウトプットを設計する役割。クリエイティブ職の中にも、コピーライター、CMプラナー、デザイナー、アクティベーションプラナーなど領域ごとにさまざまなプロフェッショナルがいる。

PR職

社会の流れを読み、火種を作る仕掛け人。
パブリックリレーションズの観点から課題解決を行う専門職であり、情報戦略やコミュニケーション企画を設計し、実装までを担う。いつ、どんなメディアで、どんな取り上げられ方を狙うのか、世の中の反響から逆算して、情報編集をする火種作りを行う。社会のトレンドや潮流を洞察し、社会が受け取りやすい情報に変換して広げていく職種。

メディアプロデュース職

クライアントとメディアを繋ぎ、メディア価値の最大化を狙うプロデューサー。
広告メディア価値を高めるために媒体枠の仕入れや、媒体社との企画開発、クライアントへの営業活動支援を行う役割。メディア各社、クライアント、その他協力会社など、社内外の様々な人を巻き込み、「伝える」ためのプラットフォームであるメディア枠の仕入れを中心に、新たなメディア開発や、メディアを組み合わせる企画開発などを行う。

メディアプラニング職

調査や分析からメディア効果をデザインする戦略家。
メディア市場の動向や、広告効果のデータなどを駆使して調査・分析を行い、広告目標やスケジュール、予算といった、様々な条件がある中で、最高効率を目指し、適切なメディアの使い方を提案する役割。また、広告メディアビジネスの次世代型モデル「AaaS(Advertising as a Service)」を駆使することで、広告効果を具体的に可視化して検証する。

コンテンツプロデュース職

コンテンツに関する企画開発・実装まで担うプロデューサー。
主にスポーツやエンターテインメントといった分野のコンテンツにおいて、企画開発からプロモート、実装に至るまでに投資計画など収益管理まで総合的にプロデュースする役割。スポーツイベントの企画・実施や、キャラクター商品の開発、映画製作などを通じて誰もが日常で触れているコンテンツを縁の下で支えている。

ビジネスディベロップメント職

クライアントを問わずビジネス機会を創出するスペシャリスト。
専門性を武器に、特定のクライアント業務ではなく、様々なクライアントに効率的かつ効果的なビジネスのプロデュースを行う職種。博報堂/博報堂DYメディアパートナーズの新たなビジネス機会や市場を発見することで会社の新たなソリューションとなる武器や商品開発を行い、クライアントへ貢献する。

研究開発職

各領域の戦略遂行に役立つ武器を開発するイノベーター。
数ある職種の中で唯一、「研究者」の肩書を持つ職種。世の中の真実を洞察するレポートや、マーケティングをサポートする分析ツールなど、「研究者」たちが発明した武器が博報堂/博報堂DYメディアパートナーズをリードしていく。

マネジメントプロデュース職

全社における経営戦略のプラニングと実装を行うスペシャリスト。
人事や経理財務、法務、経営企画など特定領域の専門性を駆使して博報堂/博報堂DYメディアパートナーズの経営戦略や経営資源、業務に関する、プラニングやプロデュースを行う役割。会社全体の大きな方針を決め、その方針を実装していけるように組織を作り上げる。ちなみに、新卒採用チームもマネジメントプロデュース職です。

データサイエンス領域

グローバル領域