Google Pixel(アナザースカイ)
旅のリアルな感情に
プロダクトを載せる
「アナザースカイ」は、毎週さまざまなゲストが人生の分岐点となった地を巡る旅番組だ。その提供枠の中で、キャストの井桁弘恵さんが Google Pixel(以下 Pixel)とともに旅をする75秒の長尺CMを放送している。単に製品の機能を説明するのではなく、Pixel を駆使しながら旅先の偶然と驚きに出会うことで井桁さんの好奇心が刺激され、旅が広がっていく瞬間をリアルに映像に収める。番組の「旅」という文脈に載せることで、視聴者の「旅っていいな」「Pixel を持って出かけたい」という気持ちを自然に引き出しているのだ。
ロケ地の選定にもこだわっている。英語圏ではなく言葉の壁がある場所をあえて選び、井桁さん本人が「本当に行きたい場所」に本当に仲のいい人と行くことで、翻訳やAI機能の価値がリアルに伝わるシチュエーションをつくり出したのだ。
灼熱の砂漠をダッシュし
SNSの「正解」を探り続けた
もちろん、テレビCMだけでなくSNSでの展開にも徹底的にこだわった。広告がスキップされやすいSNSにおいて、いかにユーザーの文脈に寄り添うか。通常投稿と広告投稿で細かく演出を分け、40パターン以上の動画を制作。編集室で一つひとつのパターンに対して見込める生活者の反応などを検証しながら、クライアントとワンチームで最適な表現を追い続けた。SNSのトレンドや視聴体験にアジャストさせるための、緻密な作業。クライアントとともに汗をかき、細部まで詰めていく日々が、このプロジェクトを支えたのである。
リアルな感情を切り取るために海外ロケを奔走し、SNSでの見え方まで泥臭く検証し続けた「Google Pixel」チーム。生活者に寄り添い、正解のない問いに挑むこのチームの中に「もしも自分がいたら」なんて、働く自分を想像しながら読んでみてください。
Member
稲田 勘人
ビジネスプロデューサー
2022年キャリア入社(社会人年次10年目)
矢島 源太郎
CMプラナー(博報堂クリエイティブヴォックス出向)
2015年新卒入社(12年目)
奥山 雄太
クリエイティブディレクター(SIX出向)
2009年新卒入社(18年目)
Interview1
旅の感情に乗せて
プロダクトの価値を伝える
── 「アナザースカイ」との連動企画は、どのような経緯でスタートしたのでしょうか。
稲田
人気TV番組「アナザースカイ」と、僕らが担当している Google Pixel をマッチングさせていただいたのが始まりです。既存のCMをそのまま流すだけでも成立はするのですが、番組のテーマに合わせたオリジナルCMをつくった方が絶対にいいだろうと、企画が始まりました。
── Google Pixel が「旅」をテーマにしつづける理由を教えてください。
奥山
旅に便利、というのはもちろんなのですが、旅は人間の好奇心をもっとも刺激してくれる瞬間の一つで、それが Google Pixel(以下 Pixel)がとても大事にしているものだからです。翻訳から地図、写真撮影から動画撮影まで、旅を楽しむための機能が Pixel にはそろっていて、年々進化をつづけていますが、特に近年は Gemini の登場によって、自分好みの旅プランを一緒に立てたり、ニッチなローカル情報を教えてもらったりもできますから、Gemini と対話しながら、好奇心に導かれるままに旅を広げて行くことができる。そうした進化を踏まえて、今回はこれまでのCMシリーズ以上に、ガイドブックの観光地から離れて、偶然と予想外の旅を楽しんでもらうことを大切にしました。
また、このCMシリーズのユニークなところは、企画前にキャストの井桁弘恵さんとお話しさせていただくことです。井桁さん自身がとても旅好きな方なので、直近の海外旅行の話からどんな国に行ってみたいかまで、今の想いや考えをお聞きして、そこからたくさんのヒントをもらっています。ご本人のリアルな興味や好奇心を踏まえて企画やロケーション選定をすることで、旅をできるだけ楽しんでもらうことが、映像のリアリティにもつながっているのではないかと。
Interview2
Gemini を活用したロケ地選定と現場の推進力
── 今回のロケ地はどのように決まったのですか?
稲田
今回はロケ地選定の新たな取り組みとして、クライアントさんと Gemini を活用したワークショップを行いました。さまざまな人格をAIに設定しながら、今、どんなロケーションやどんな旅を望んでいるかをインタビューし、たくさんの可能性と視点を検証しながら、最終的にモロッコに決定しました。
博報堂の強みである生活者発想とクライアントの想いに、テクノロジーを掛け合わせることで、新しいクリエイティブ開発のプロセスを実践できたと感じています。
ビジネスプロデュース職(以下BP職)としては、不確実性の高い海外ロケの中で、クリエイティブチームが動きやすい環境をいかに整えるかという裏方の調整に汗をかきました。想定外のことが起きる中で、予算やスケジュールをにらみながら現場を回し切るのはプレッシャーでしたが、BP職としての腕の見せ所でもありました。
矢島
モロッコでのロケは本当に大変でしたが、その分感動も大きかったです。夜の砂漠で星空の撮影を待っていたとき、Google の方と博報堂の制作チームが、みんなで横に並んで空を見上げて「まだかなー」と待つ時間があって。大自然の前でみんながひとつになって、いいものをつくろうとしているあの一体感は、最高に尊い時間でした。
AIを用いた戦略立案などの「脳に汗をかくこと」を起点に、描いた戦略を形にするまでを地続きで行う。単純に仕組みを作るだけでなく、最終的にビジュアルや言葉(コピー)という「生活者の感情を動かす具体的なカタチ」に昇華させて世の中に放つ点に、この仕事の唯一無二のクリエイティビティがあると改めて感じました。
Interview3
ユーザーに寄り添う
SNSのための緻密な検証
── SNSの展開でもかなり工夫をされたそうですね。
矢島
SNSは「スキップするか・しないか」のシビアな世界です。だから、SNS上のユーザーに寄り添うことに徹底的にこだわりました。たとえば、いきなりパッキングの機能紹介を始めるのではなく、「みなさんからの質問に答えます」というSNSで親しみやすいフォーマットから入るとか。音もリアリティにこだわって撮るとか。旅まわりで相性のいいフレームを徹底的に研究したので、パターンの数がすごいことになりました。
稲田
通常投稿と広告投稿で見せ方を微妙に変えているので、最終的には40パターン以上の動画を制作しました。1年を通して使える素材なので、かなりの数を細かに出し分けています。
BP職は僕含めて3人体制で、テレビ担当、SNS担当、全体サポートと分担しています。縦型、横型、スクエアとサイズ違いも含めると納品物は膨大な数になりますね。それぞれの素材がどう生活者に伝わるかを必死に考えました。
矢島
生っぽすぎるとブランドのプレミアム感が損なわれるし、従来の広告っぽくすると見てもらえない。そのバランスを Google の皆さんと「この絵文字はこっちのタイプの方が今っぽいよね」といった細かいディスカッションをしながら、検証し続けました。
── 最後に、学生の皆さんへメッセージをお願いします。
奥山
Google という企業が今何を考えているのか。芸能の世界で活躍する人が今何を考えているのか。世の中の人々が今何を考えているのか。企画を通じて、出会ったことのない価値観やまなざしに触れさせてもらい、自分の知らなかった世界が広がっていく。なかなか楽しい仕事です。
稲田
広告の仕事は、自分が経験したことやおもしろいと思ったことがすべて活きる仕事です。いろいろな場所へ行き、遊び、たくさんの経験を今のうちに蓄積しておいてください。それが将来、誰かの心を動かすアイデアにつながるはずです。
矢島
東京でAIワークショップをした数ヶ月後に、モロッコの砂漠で猛ダッシュしている。そんな、頭も体も汗をかく経験ができるのが、広告の仕事の魅力かなと思います。いろんな汗を楽しめる人、ぜひ一緒に働きましょう。
仕事の流れ
プロジェクトにおける職種の相関図
ビジネスプロデュース職
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稲田
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ストラテジックプラニング職
クリエイティブ職
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奥山
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矢島
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PR職
メディアプロデュース職
コンテンツプロデュース職
メディアプラニング職
1
企画提案
「旅」の文脈で Pixel を描く、番組連動の提案 。
アナザースカイの提供を機に、単なるCM出稿ではなく、番組の「旅」という文脈と Google Pixel の機能を連動させたCMを提案。内容を磨いていった。
参加メンバー
2
プラニング
井桁さんへのヒアリングに加え、Google のAI「Gemini」を活用したワークショップを実施し、ロケ地をモロッコに決定。テレビCMとSNS動画それぞれの役割を定義し、膨大なパターンの企画を練り上げた。
参加メンバー
前例のない座組みやAIを活用したプロセスなど、新しいやり方にクライアントと共に挑みました。全体をコントロールしながら、おもしろいことを実現するための道筋をつくるのがBP職の腕の見せ所です。
稲田
3
海外ロケ・撮影
少数精鋭のチームでモロッコのサハラ砂漠へ。チームでトラブルを乗り越えながら、井桁さんのリアルな感情と Pixel の機能がリンクする瞬間を撮影した。
参加メンバー
機材とスマホを抱えて砂漠をダッシュしたことは忘れられません。大変でしたが、満天の星空の下、会社の垣根を越えて全員で肩を並べて撮影を待ったあの時間は、本当に尊い経験でした。
矢島
4
編集・SNS展開
SNSでスキップされないよう、ユーザーの文脈に寄り添う演出を徹底。目的ごとに細かくつくり分けた数十本の動画を編集室で完成させ、多くの視聴者から共感を生み出した。
参加メンバー
生っぽさ(親しみやすさ)とブランドのプレミアム感のバランスをどう取るか。クライアントとフラットに意見をぶつけ合い、細部までこだわり抜いて検証を繰り返した日々が、確かな成果につながりました。
矢島
※社員の所属、職種、その他の全ての情報は本記事掲載開始日時点のものであり、現在の情報とは異なる場合がございます。
毎年進化をつづける Pixel の魅力を、どんな旅のどんなシーンで活用したら、井桁さんや世の中の人々の好奇心を掻き立てられるのか。それを起点に企画しています。
奥山